モデルプログラム

「モデルプログラム」について

 

 文部科学省「外国人児童生徒等教育を担う教員の養成・研修モデルプログラム開発事業」において構築・開発された「モデルプログラム」について概要を紹介します。いずれも、外国人児童生徒等教育を担う教師・支援員の方の養成・研修に関わるモデルや内容、システムです。

 1 「モデルプログラム」の資質・能力モデルとその養成 「豆の木モデル」/「求められる具体的な力」/「養成・研修の内容構成」

 2 「モデルプログラム」の活用方法

 3 養成・研修のためのモデルプログラム(実施計画例)50件  

  

  ★関連資料とモデルプログラム50件のファイルをアップしています。どうぞ、ご覧ください。

  モデルプログラムは、対象者、高めたい資質・能力、養成・研修内容等によって検索できます。

  モデルプログラム検索ページをご利用ください。

 

     本サイト モデルプログラム検索ページ https://mo-mo-pro.com/searchfiles

 

 

1 「モデルプログラム」の考え方

 

資質・能力モデル「豆の木モデル」

 外国人児童生徒等教育を担当する教員(支援員を含む)の資質・能力のモデルとして構築したのが「豆の木モデル」です。現場の実践課題の解決のためには、「捉える力」「育む力」「つなぐ力」「変える/変わる力」という4要素の総合的な力が必要だと考えました。それぞれの力は、現場で教師が行っている教育課題への働きかけを類型化して抽出したもので、実践場面の課題領域が配置されています。下の表をご覧ください。

 

 

資質・能力の4要素 課題領域 求められる具体的な力(一部)
捉える力

・子どもの実態の把握


・社会的背景の理解

・文化間移動と発達の視点から、外国人児童生徒等の状況を把握することができる。


・外国人児童生徒等の背景や将来を、社会的、歴史的文脈に位置づけることができる。

育む力

・日本語・教科の力の育成


・異文化間能力の涵養

・外国人児童生徒等の実態などに応じて、言語教育に関する専門的知識に基づいて、日本語・教科の教育を行うことができる。


・外国人児童生徒等と周囲の子どもとの相互作用を通して、双方に異文化間能力をそでていることができる。

つなぐ力

・学校づくり


・地域づくり

・保護者や地域の関係者と連携・協力して、よりよい支援、教育のための学校体制をつくることができる。


・異なる立場の人々と協働しながら、学習環境としての地域づくりをすることができる。

変わる/変える力

・多文化共生社会の実現


・教師としての成長

・社会的正義と公正性を意識し、多文化共生を具現化することができる。


・外国人児童生徒等に関する教育・支援活動を振り返り、自己の成長につなげることができる。

 

 

 この4つの力は,「捉える力」「育む力」「つなぐ力」が相互に関わりながら実践を動かし,「変える/変わる力」がそれを推し進めるという関係です。その資質・能力発達の過程を、弦が絡まり合って成長し実を結ぶ「豆の木」に例えて,「豆の木モデル」と命名しました。

 

 ★下のファイル 1 資質・能力の「豆の木モデル」4要素と課題領域 にイメージ図があります。ご覧ください。

 

 

「求められる具体的な力」

 「豆の木モデル」の4つの力をもった教員は、現場の教育・支援活動の実際の場面で、何がどのようにできるのかを「求められる具体的な力」として示しました。上の表の該当部分を見てください。各課題領域で、何ができるかを示しています。受講する学生や教員・支援員の関心やレディネス、授業・研修の目的等に応じて、この「求められる具体的な力」をもとに目標を具体化してください。

 

 ★より具体化した記述は、ファイルの 2 外国人児童生徒等教育を担う教師に「求められる具体的な力」をご覧ください。

 

 

「養成・研修の内容構成」

 資質・能力を養成するために、授業や研修で学ぶべき内容を整理したものが「養成・研修の内容構成」です。各課題領域で情報や知識として何を知り、実践力を高めるために何を検討することが必要かという観点で項目を構成しました。内容は、A~Nまでに分類し、各内容に大項目と小項目を配置し、構造化してあります。また、各資質・能力と課題領域に関連づけて示しましたので、目標等に応じて、項目を選んだり組み合わせたりして、授業/研修の内容を決定してください。

 

 ★ファイルの 3 外国人児童生徒等教育を担う教員の「養成・研修の内容構成」で項目を確認してください。

 

 

2 「モデルプログラム」の活用  

手順1 学生、あるいは地域・学校の現状と担当者(教員・支援者)の専門性における課題を把握し、授業/研修の目的を明確化する。

手順2 学生、あるいは教員・支援員に高めてほしい資質・能力を、「豆の木モデル」を参照して決定する。さらに「求められる具体的な力」を参照して目標を具体化する。

手順3 高めたい資質・能力に対応する内容を「養成・研修の内容構成」から選定する。

手順4 手順3で選んだ内容のモデルプログラムを参照し、アレンジしたり活動を組み合わせたりして、自身の授業・研修のカリキュラム(実施計画)を作成する。

手順5 実施後、「自己評価票」やアンケート等で、研修目標が達成されて資質・能力が高まったか、研修の企画・計画が妥当であったかを評価する。

 

★ファイルの 4 「モデルプログラム」活用の仕組み5 自己評価票を参照ください。

 

 

3 モデルプログラム 50

 1で紹介した考え方に基づき、養成(大学の授業)・研修(現職教員・支援員対象)の具体的なモデルプログラム(実施計画例)を50件開発しました。「養成・研修の内容構成」のA~Nの各内容について、2~7件のプログラムがあります。大学の教員養成・日本語教師養成、また、現場の教員研修や支援員養成・研修は、それぞれ目的も開設・実施条件も、受講者の課題意識や専門性も、そして、地域のニースも異なります。その多様性を考慮して、各内容について、ねらい、対象、活動形態等の異なるいくつかのパターンを用意しました。

 

 プログラムそれぞれに「ねらい」と「時間」の他、①受講者、②経験、③高めたい(目的とする)資質・能力、④主な内容(A~N)、⑤活動形態を設定して作成しました。この①~⑤の項目をタグとして、検索ができます(モデルプログラム検索ページ)。

 

 例えば、「E-1 母語・母文化・アイデンティティー複言語環境とその影響ー」というプログラムは、ねらいは「複言語環境が及ぼす母語・母文化形成と家族関関係の影響を理解し、文化やアイデンティティの多元性(ハイブリット性)を価値づけて支援方法を考えられるようになる」で、時間を90分として、開発されています。①~⑤は、以下の設定になっています。

 

  対象:日本語教育を学生・現職日本語指導担当教員・管理職・日本語支援員/母語支援員

  日本語指導・外国人児童生徒等教育経験:経験なし~経験4年目の人まで

  高めたい資質・能力:捉える力(子どもの実態把握) 育む力(異文化間能力の涵養) 変える/変わる力(講師としての成長)

  主な内容:E 母語・母文化・アイデンティティ、 L 保護者・地域とのネットワーク

  活動形態:活動型

 

 検索システムでは、「現職日本語指導担当教員」「1年目」「捉える力」「E」「活動型」のタグを選択すると、「Eー2」のプログラムがヒットし、参照できます。

  

  以下、50のモデルプログラムを列挙しています。ここからダウンロードもできますし、検索システムで参照したいものを選んぶこともできます。参考になるものがあれば、ご自身の授業・研修のためにアレンジしてもよいですし、一部分を利用したり、組み合わせたりしてもて、ご活用ください。

 

 

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